#46 船医キトリー/「そん時ゃ左腕もくれてやる!!!!」/再生の物語
『彼方のアストラ』46話の感想・考察(ときどき妄想)になります。
最終話までのネタバレを含んでいます。
船医キトリー
カナタの生命力の強さもさることながら、この時のキトリーの頼もしさにも触れずにはいられませんね。
あれだけの血が噴き出している中での即座の止血といいその後の的確な処置といい、これがあの愛らしいグルッピー相手にさえ怖くて泣いていたかわいい女子と同じ?と惚れ直していたら最善を尽くした後に張り詰めていた糸が切れたかのように涙を流すのですから、私はキトリーのことも本当に尊敬しますよ・・・。
それにもしカナタがあのまま昏睡状態にでもなってしまっていたらさすがにシャルスたちも明るさを取り戻せはしなかったでしょうから、この時のキトリーの功績は本当に大きかったと思いますね。
それにしても篠原先生、麻酔ぐらいはあってもよかったのでは・・・(涙)。
「そん時ゃ左腕もくれてやる!!!!」
「今!信用しねえでどうする!オレ達の旅はウソだったのか!!?今まで通りだ!文句あるヤツはオレと勝負しろ 左手で相手してやるぞ!!!」
この見開きページもやばすぎっしょ・・・。
現実にはどんなに途中までが楽しくても一つの苦い出来事を克服できなかったばかりに振り返って全体が切ない思い出になってしまうことも少なくないと思います。
最高のものを最高のままに守るためには取り返しのつくうちに修復しなければならない。
そんな言うは易しですがとても難しいことをこの物語ではカナタを通じて体現してくれているように思います。
再生の物語
「だからお前も選択しろ これからは自分のために生きるって」
この台詞も深いと思いますね。
これ以上王のために生きることを拒否させる言葉であるとともに、シャルスが今度はカナタ(や他の仲間たち)のために生きようとすることをも先回りしてやめさせた、そんな台詞のようにも感じられます(自殺を止める場面では「ずっとオレのそばで手伝うんだ」って結構強い言い方をしてましたからね)。
「みんなのおかげでボクは自分になれた ボクはオリジナルとして生きたい」
シャルス・・・ほんとによかったね・・・!(涙)
アストラはシャルスを筆頭にメンバー皆の再生の物語だったんだな、と改めて感無量でございました。
#47に続きます。
お読みくださりありがとうございました!
キトリーがカナタを助けたのはこれが初めてじゃないですよね
アストラの毒親漫画としての完成度の高さ
原作感想考察記事一覧(まとめ)を見る