#42 カナタとシャルス/セイラの悲願/ラスト8話!
『彼方のアストラ』42話の感想・考察(ときどき妄想)になります。
最終話までのネタバレを含んでいます。
カナタとシャルス
カナタに関して言えば、刺客がたとえ誰であったとしてもきっとオールマイティに対応できたろうと思います(まさかリアルタイムの読者の反応次第で犯人をチェンジしてたなんてことはないはずですが笑)。
ですが、やっぱり「右腕」であるシャルスに対する思いは格別だったんじゃないかな、と。
カナタが旅の間強靭な精神力を保っていられたのも、シャルス(とザック)がめちゃめちゃ頼れたから、というのが少なくないと思うんですよね。
45話ラストであれほどの怪我を負いながらもとっさにヴィラヴァースでのシャルスの言葉
「ボクは右腕として働くよ」
をもってきてあんなに気の利いたことが言えたのも、(対決前の一夜漬けなどではなく)それまでの旅を通して既にその言葉がカナタを支える一部になっていたからこそだったと思います。
セイラの悲願
シャルスが刺客だということを間接的に暴いたのがアリエス、言い換えればセイラの特殊能力だったというのはとても深いと思いますね。
セイラの遺志のようなものを感じてしまいます。
セイラは生前シャルスを連れて逃げるという選択肢も一度は考えたことがあったんじゃないかと思います。
ですがそれをせずに城に留まったのは、何より王女として、またたった一人の家族として、父王と対決し道を正して再び手を取り合うことをまだ諦めていなかったからに他ならないと思うんですよね。
結局セイラは道半ばで暗殺されてしまい、国王は失脚・警察に捕らえられたわけですが、セイラの悲願は両者のクローンたちの代で成し遂げられた、ととれるかもしれません。
シャルスとアリエスが一緒に
「キャバキャバキャバ」
「あっあっあっ」
って笑い転げるシーンは、セイラの母がまだ生きていて幸せだった遠い日の父娘の再現なのかもしれませんね。
ラスト8話!
というわけで今回からいよいよ4話にわたって謎解き&犯人の自供編ですね!
ミステリーで言うところの佳境部分です(まあ正確には世界の秘密がまだ残っていますが)。
このシーンが最高だったのはもう言うまでもないですが(でもやっぱり言いますけど笑)、私はこの対決後にさらに4話にわたって続きが描かれていることがまたアストラの特別な魅力の一つだと思っています。
もちろん多くのミステリーのように潔くすぱっと終わらせてしまうのもありだったと思いますが、それだとこれまで展開されてきた他の要素(冒険SF、ラブコメ、唯一無二の世界設定・・・etc)がどうしても消化不良になっちゃいますよね。
また、逆にその後が長すぎても、今度は締りに欠けてしまっていたかもしれません(まあファンとしてはもっと彼らを見ていたかったというのが本音ですが!)。
なので、この4話・4話というバランスは絶妙だったんじゃないかと思いますね。
#43に続きます。
お読みくださりありがとうございました!
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